質問1:保険は使えますか?
 
 
答え:申し訳ございません。当院では、はり灸の保険取り扱いはしておりません。自費診療のみになっております。質の高い治療を常に確実に維持することを優先にしているためです。何卒ご了承ください。
 
 
質問2:治療後に反応が出ることがあると聞きましたが、どのようなものですか?
 
答え:一番多いのは、体がだるく感じられること、もう少し反応が強い場合には何となく気持ち悪い感じがすることです。また、更に強い反応では、めまいっぽい感じになることもあります。 
 
漢方医学(漢方薬を扱う医学)では、服薬後の反応は瞑眩(めんけん又はめんげん)と言われ、一種の好転反応であるとみなされています。鍼灸医学でも同様に考えられることが多いようです。
そのため、このような反応が出ることは治るための反応であるから良いことだと見做される傾向が強いようです。
しかし、漢方医家の中には、安易にこのような考えをしてはいけないと戒めておられる先生もいらっしゃいます。
鍼灸の場合は、漢方薬による反応ほど多彩で重篤な反応は、極めて稀だと思われます。
それでも、上に挙げたような反応が出ることは時々あります。
これらの反応の内、体がだるく感じられることはハリでもお灸でも手技施術でも良くあることです。そして、この場合は確かに一種の好転反応であると見做して良いと思われます。
というのは、このだるさが数時間から半日くらいでなくなった後、体がとても壮快な感じになったというご報告を受けることが非常に多いからです。特に初回治療の後では特に多いです。
何となく気持ち悪い感じがすることは、体の中の古くよどんだ血液が全身をまわり始めるためと考えられます。ですから、これも一種の好転反応であるとみなされると思われます。
めまいっぽい感じになることは、極めてまれです。
しかし、私のこれまでの経験でも数人おられました。これは体が極端に虚弱な状態にある場合には特に出やすいようです。このような方は、初めから予測できますので、その旨お伝えして極めて軽い施術をします。
しかし、このように敏感な方でも、数回(場合によっては数十回)治療すると次第に元気になってめまいっぽい感じが起こらなくなります。そして以前よりも元気なお体に変わります。
当院では、はり灸、手技施術によるこれらの反応をできるだけ事前に予測し、特に注意して施術するよう心掛けています。
 
 
質問3:針は痛くないですか?
 
答え:針治療での痛みはまずご心配ありません。特に日本の江戸時代の伝統的な針治療の訓練法では、できるだけ痛みを起こさないように針を打つことを教えてきました。「障子の桟(さん)にとまったハエに障子の裏側から針を刺し、それから静かにその針を抜いたら、そのハエが何事もなったかのように飛んで行くというように針を打て」などという面白い表現で針の打ち方を指導していたそうです。
「もう針が(体の中に)入っているのですか?」と聞かれることもよくあります。
それくらいハリ治療は痛みを出さないと言えますが、たまにごく弱いチクッとした痛みを感じることがあるかも知れません。これは、皮膚に分布する知覚神経にハリ先が直接触れたときにおこるもので、この痛みは注射の針が皮膚を突き破って筋肉内に挿入されるときの痛みとは比較にならない位非常に弱いものです。
ですから、針の痛みはご心配いりません。
 
 
質問4:お灸は熱いですか?
 
答え:率直に言えば、かなり熱いことが多いと言えます。
 
お灸の仕方には、直接もぐさを皮膚にのせて点火する方法(透熱灸ーとうねつきゅう)と、皮膚から離して点火したもぐさの熱を利用する方法(棒灸、千年灸などの温灸)とがあります。
 
透熱灸は米粒大または米粒の半分くらいのもぐさ(場合によっては糸のように細くしたもぐさ)
を皮膚にのせて点火します。このように小さいもぐさでも確かにかなり熱く感じることが多いです。これが透熱灸の1つの大きな欠点です。
 
更にもう1つの欠点は、皮膚に火傷(ヤケド)の痕が残ることです。これはいずれ目立たなくなり、その後ほぼ完全に消えますが、最低でも1年以上かかります。ですから、今ではご自分から進んで希望される方は殆どいらっしゃいませんが、今まで何人かの年配の方から要望されたことがありました。
 
このような欠点があっても、今に至るまでお灸治療が生き延びて来れたのは、それが極めて効果的であったからです。(お灸の劇的な効果については、いずれブログで少し触れたいと思っています。興味のある方はご覧になって下さい。)
 
しかし、温灸で代用できることも多いので、当院では、透熱灸は、やむを得ずどうしても必要な方にのみお勧めすることにしています。
女性の患者様には、美容の観点からも特にお勧めしないようにしています。ご安心ください。